クレメンティ ソナチネ Op.36-1 第7番

ムツィオ・クレメンティは1752年1月23日イタリアのローマで生まれイギリスで没した作曲家です。

100曲のピアノ・ソナタ、練習曲集「グラドゥス・アド・パルナッスム」、多数のソナチネなどのピアノ作品他を残しております。

クレメンティの作品で一番知られているのが「6つのソナチネ」Op.36ですが、特に第1曲は有名です。 元々は裕福な貴族の娘のために書かれた作品で当初から教育的作品でした。

古典派でシンプルな曲ですが、強拍は強く、弱拍は弱く自然なイントネーションに乗って弾きましょう。
左手は太鼓の音でしょうか。 4分休符も生き生きと弾きましょう。

クレメンティ ソナチネ Op.36-1

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ショパン アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ

ショパンの「アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ」について書きたいと思います。

この曲は全日本学生音楽コンクールの入賞者演奏会で弾かれたのを聴き綺麗な曲だなと思ったのがきっかけで、中学3年生の毎週東京までレッスンに通っていた頃にレッスンに持っていった曲です。

もとはオーケストラとピアノのために作曲された曲ですが、ピアノが大活躍しほとんどオーケストラパートが少ないため現在ではピアノ・ソロで弾かれる曲となっております。

スピアナートとは、イタリア語で「平らな」という意味だそうです。 ポーランドは平野が多く、どこまでも地平線が見えるのだそうです。 そのお国柄から作曲された曲かもしれませんが、曲の開始部は平らなどこまでも伸びる平野や地平線を思わせる曲想です。

冒頭の左手は親指の返しによる親指の柔らかいテクニックが要求されるため、難しい方は右手でとって弾くことも可能です。

ショパン アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ♫~キーシン
キーシンの手がよく見える映像です。 キーシンは冒頭部の左手は分けずに片手で弾いております。

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ショパンとツェルニーのエチュードの違い

ショパンのエチュードはツェルニーの教則本を終了した後の次のレヴェルの教本として弾くことが多いと思います。

ツェルニーが1曲の中で一つのテクニックしか使われていないのに比べ、ショパンのエチュードの難しい所は一フレーズごとに使われるテクニックが違うところでしょうか。

ショパンのエチュードはパッセージごとに手の使い方や手首の使い方を使い分けないといけない上に、テンポが速いため難しいのではないかと思います。

詳しくは、レッスンでピアノを使ってしかお伝えできませんが、Op.25-1を例に挙げると、冒頭の一段目ですでに手のポジションの変化が見られます。

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ファの音に向かって手の形が広がった状態でメロディーを歌わなくてはいけませんが、それまでとは手の使い方が異なります。 それまでは52421の指使いで弾いていますが、途中で523123に変えた方が、力の弱い4の指と長い3の指の特性を生かして、手の自然な形に添ったテクニックを使い分けることができ、小指をより良く歌えるようになるかと思います。


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ベートーヴェン ピアノ・ソナタ第1番 第3楽章メヌエット

今大人の方がお勉強されているベートーヴェンのピアノソナタ第1番について書きます。

べート―ヴェンのピアノ・ソナタは全部で32曲ありますが、第1番は若いベートーヴェンが意気込んで作曲した曲です。
最後の方のソナタ(後期ソナタ)に比べてヘ短調のエネルギーに満ち溢れた若々しさが感じられる曲です。

第3楽章はメヌエットと呼ばれる楽章です。

冒頭の2つの音に付けられたスラーは、ため息のモティーフでしょうか。
ため息を表すように、二つ目の音は、手首を上に持ち上げるようにして力を抜き軽く弾くことが多いです。
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細かいフレーズがたくさん書かれていますので、まずはゆっくり手の動きを身体で覚えると良いと思います。
12小節から13小節にかけてですが、ドイツ音楽ではアウフタクト(弱拍)から強拍にかけて、スラーが切れていることがよくあります。 時々つなげて弾かれているのを見かけますが、これはドイツ語の発音から考えると切る方が自然だと思います。
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タランテラ

ブルクミュラーのタランテラについて書きたいと思います。
ブルクミュラーは幼稚園の生徒さんが取り組むことが多いので、レッスンではゆっくり弾いて○をもらうことが多いと思いますが、タランテラは実際には8分の6拍子によるとてもテンポの速い情熱的なイタリアの踊りで、とてもテンポの速い曲です。
カスタネットやタンバリンなどを打ち鳴らし踊る激しい踊りだそうです。

高校生のコンクールのエントリー曲などでテクニックを披露する曲としてよく弾かれる曲にリスト作曲のタランテラという曲があります。 こちらも同音による連打が続くとても速い曲です。 キーシンによるリストのタランテラにリンクいたします。 指捌きが良く見えます。
リスト タランテラ♫~キーシン

次にショパンのタランテラもあります。 こちらはチャイコフスキー国際コンク-ル優勝者によるダニエル・トリフオノフによる演奏にリンクいたします。
ショパン タランテラ♫~トリフォノフ 


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カバレフスキー 35のやさしい小曲集こどもの冒険第6曲 「ジャンプの名人」                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                               

この曲の学習のポイントは、左右ともにト音記号で書かれていることです。

五線譜の下の段はへ音記号だと思い込んでいる生徒さんが多く、左手にト音記号が付いていることに気づいていなかったり、視覚的に左手にト音記号が書かれていると、ヘ音記号読みからト音記号読みへ読み替えられなかったりする子が多くいます。

右手はト音記号、左手はへ音記号という固定観念が付いてしまう前に、上段、下段両方ともト音記号読みする訓練のための導入教材です。

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「ジャンプの名人」と言うタイトル通り、鍵盤をあちこち飛んでジャンプする曲ですが、一音ごとに音の高さが全く異なるため、読譜の良い練習になります。
また、左右あちこちに飛んだり、手を交差させたりするので、ピアノを弾くための柔らかい身体作りにも役立ちます。

最近、左右の5本の指(隣り合った10個の鍵盤)だけの教本が多く出ていますが、鍵盤や音楽に対する視野が狭くなってしまう可能性があります。

東京音楽大学に在籍していた頃、大学に来日されたイギリス人の方で子供のためのピアノ音楽教育研究をされている方のピアノ指導法講座の授業がありましたが、その時の講座によると、イギリスで使われている教本では音符を読んだり5本の指で弾く前に、こぶしで鍵盤を押さえさせるそうです。 子供にこぶしで好きな鍵盤を弾かせ色々な音の高さを覚えさせると、柔らかい身体作りのために効果があるというお話を聴いたことがあります。

鍵盤が88鍵あることを認識し、(導入の段階では”お勉強”と構えるのではなく)普段のお遊びに似た感覚で音楽や鍵盤に触れることも後あと長くピアノを続けるための大切なお勉強の一つかもしれません。


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音楽用語

楽譜には音符だけではなく、表情や速度を表すイタリア語による楽語がたくさん出てきます。
楽語はあまり日常ではお目にかかることがありませんので、音楽用語として一つずつ覚えていくしかないのですが、今回スチューデント・コンサートのために生徒さんにお渡ししている4期の楽譜の中でも特に現代曲の楽譜には楽語表示が多く出てまいります。

書店や楽器店にはたくさんの音楽用語辞典が出ておりますのでそれを求め、練習に入る前に自宅で分からない楽語を自分で調べて来るのが理想なのですが、なかなか難しいものがあるようです。

当教室では小学生以上の生徒さんにはレッスンの中で自分で分からない楽語を書き出し、自分で辞書で調べてもらっています。

バルトークの多くの楽語
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音楽用語辞典
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シューマン ユーゲントアルバム

シューマンはドイツロマン派の作曲家ですが、このユーゲントアルバム(子供のためのアルバム)は子供の指導用作品として重要な位置を示しています。

この作品は最初、長女マリーの誕生日の贈り物として用意した数曲に次々と書き加え「クリスマスアルバム」と名付けていたものです。

「兵士の行進」と「楽しき農夫」の2曲にリンクいたします。 演奏はウイーン三羽烏と呼ばれるピアニストのイエルク・デ―ムスです。

シューマン 兵士の行進♫~デームス
シューマン 楽しき農夫♫~デームス

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「兵士の行進」は元気に快活に演奏いたしましょう。
この曲の課題は軽やかにスタッカートで弾く事ですが、ただ切るだけではなく手首のバウンドを利用して響きのある音色作りを目指します。
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「楽しき農夫」は仕事を終えて家路につく農夫の楽しそうな様子を表現しましょう。
冒頭は右手ではなく、左手がメロディーラインを担当致します。途中からはポリフォ二ー(複声部)になっている所が多いですので、メロディーラインとそうでない部分を分けてゆっくり練習しましょう。

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バッハ ミューゼット

発表会でお渡ししているバッハのミューゼット ニ長調から書きたいと思います。

この曲もバルト―ク同様、小学生の頃日本ピアノ教育連盟のオーディションの予選の課題曲になり弾き、指導者としては数年前PTNAの課題曲となり指導した曲です。

この曲のポイントは、快活に元気よく演奏する事ですので、小学校低学年の手の小さいお子様が左手のオクターブを外さずに元気に弾くのは難しいことかと思います。 2小節目から3小節目にかけては左右ともに飛びますので、外しやすいところです。

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繰り返しが多くありますが、1回目はf、2回目はmfなど表情を変えて弾くと良いかと思います。

バッハの楽譜には何も書かれていない白紙の楽譜が多いですが、離れた音同志は基本的につなげずに切って演奏します。

バッハ ミュゼット ニ長調


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ドビュッシー 月の光

ドビュッシーのベルガマスク組曲から「月の光」について書きたいと思います。

月の光が反射するイメージを音楽で表した美しい曲ですが、途中では少し盛り上がりを見せる曲です。

冒頭は、ゆっくりしているので拍が伸びやすいですが、3拍子×3拍分の複合拍子をしっかり数えると音楽が間延びせずに演奏できます。
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途中からは月の光に反射された水面がゆらゆら動くようにパッセージが流れます。 バッハのように複声部(ポリフォ二ー)を意識して弾くと音楽が立体的に聞こえます。

ドビュッシーを弾く時に難しいのはペダルの扱い方です。 ペダルの踏み方については、微妙なさじ加減があるので、楽譜に書き込むことはできず、レッスンの中で口頭でしかお伝えしきれませんが、ピアノのタッチ同様、ペダルの踏み方ひとつでピアノの音色が全く変わることがあります。

小さい生徒さんの場合には、まず静かにペダルを踏めるように、またペダルを踏むことによって音が濁らないように練習してもらっています。

参考ブログ
ドビュッシー ベルガマスク組曲


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ベートーヴェン ピアノ・ソナタ 第18番

ベートーヴェンのピアノソナタ第18番に取り組まれる大人の生徒さんがいらっしゃるので書きたいと思います。

ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第18番はベートーヴェン中期のソナタで、後には有名な第21番以降の「ワルトシュタインソナタ」や「熱情」など大きなソナタが並びます。

中期のソナタの中では明るい曲です。

第1楽章は軽やかに弾きましょう。
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第2楽章は意外と弾きにくい曲です。右手はレガート、左手はスタッカートで表情を弾き分けます。
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第3楽章はメヌエット。
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第4楽章は、とても速い楽章です。冒頭の左手の速いパッセージは親指をよくコントロールして軽やかに弾けるように練習すると良いと思います。
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ベートーヴェン ピアノ・ソナタ 第18番♫~アルフレッド・ブレンデル

参考ブログ
ベートーヴェン 「熱情」
ベートーヴェン 「ワルトシュタイン」


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プロフィール

Author:masakotani
東京音楽大学音楽学部器楽専攻(ピアノ)卒業
神戸大学大学院人間発達環境学研究科人間発達専攻表現系博士課程前期課程修了

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