スカルラッティ ソナタ ヘ長調 K.17 L384/Scarlatti Sonate F-Dur K.17 L.384

2016年7月
07 /29 2016
生徒さんがスカルラッティのソナタK.17に取り組んでおられるので書きたいと思います。

この曲はPrestoの速度表示が書かれている通り、軽やかなテンポの速い曲です。

原典版に強弱記号が何も書かれていませんが、ペータース版には強弱記号が細かく書かれています。
冒頭はfで始まっている楽譜もあれば、ppで始まっている楽譜もあるので、冒頭から解釈の分かれるところだと思います。
冒頭をfで始めればあとで弱く、ppで始めるなら後で強くという強弱の対比が必要かと思います。

トリルも楽譜によってあるところとないところがあり自由で、何人かの演奏を聴いてみたところフレーズの最後にトリルを入れたり、入れなかったりと演奏家によって様々です。

バロック時代の曲ですから、トリルの入れ方は比較的自由かと思います。
スカルラッティのソナタによく出てきますが、同じフレーズが2度繰り返される場合は強弱の変化を付けると良いかと思います。

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先日のワルシャワ・フィルコンサートマスターズとの室内楽コンサートリハーサルから

2016年7月
07 /24 2016
コンサートを聴いて下さった方からよくリハーサルは何回ぐらいするのですかという質問を頂きます。 先日の7月7日の室内楽コンサートのリハーサルについて書きたいと思います。

今回のコンサートは秋篠音楽堂ホール主催のコンサートですので、一週間ほど前にまず一人でホール練習をさせてもらうことが出来ました。  

3日前の事前リハーサルではポーランド語と英語が使用されました。 (今回は通訳の方もいらっしゃいました。)  7月4日に午後から一時間ほどバイオリニストのピオトル・ツェギエルスキ氏とチェリストのロベルト・プトフスキ氏とリハーサルを行いました。  初めての合わせでは一度全体を合わせ、主にお互いのテンポ確認や、各楽章間の間やヴァイオリン、チェロ、ピアノの響きのバランスを確認しました。 特に大きな解釈の違いはなかったのですが、テンポが合わないところを中心にリハーサル致しました。

ワルシャワフィルコンサートマスターズの音楽は全体にいつもおおらかでゆったりしてかつ威厳に満ちていました。  室内楽は全体で一つの音楽を創り上げます。 ですからいつも弦楽器奏者が言われることは、少しでも拍がぶれた箇所はexzactly正確に(拍を正確に)と言う事です。

ヴァイオリンとチェロの楽譜にはピアノ・パートの楽譜は載っていませんので、ピアノ・パートは全部頭に入っておられるようです。
ピアノ・パートはチェロとバイオリンのパートを見ながら合わせていては間に合いませんので、練習の段階で事前にチェロとヴァイオリンのパートもよく読みこんでおきます。 特にお互いの楽器が掛け合いのようになっているところなんかは、楽譜をよく頭にいれておかなければいけません。

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ピアノの右手とチェロの音域が重なっているところは、どちらを優先させるかという音量のバランスなど練習の段階で楽譜を見ながらよく考えておきます。 ピアノの人は左手と右手だけのピアノ・ソロとはまた違った楽譜の読み方が必要かと思います。

ホールでの演奏は普通の部屋で弾くのとは違います。 リハーサルではお客様がおられませんが、本番ではお客様が入ると音がかなり吸音されてしまいますので、そういった事も考慮にいれながらリハーサルでは響きの確認を行うようにしています。

事前リハーサルの後、直前リハーサルを行います。
これは、直前に行いますので、その後の本番へのエネルギーと集中力が途切れないように、一回程度通します。

当日はヨーロッパ本場の音楽家の方の威厳ある音楽に触れ共演することができ、とてもよい勉強になりました。

ブラームス ピアノ三重奏曲第1番 ロ長調 Op.8 (7月7日当日のコンサートから)♫~ピアノ 谷真子

ショパン国際ピアノコンクール本選模様(オーケストラ ワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団)へリンク致します。
ショパン ピアノ協奏曲 第1番♫~チョ・ソンジン(ピアノ)、ピオトル・ツェギエルスキ(コンサートマスター)


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ショパン ワルツ イ短調 Op.34-2

2016年7月
07 /15 2016
ショパンのワルツイ短調Op.34-2について書きたいと思います。

このワルツはショパンのワルツの中でゆったりとしたワルツです。 冒頭は大切なメロディーは左手です。 右手は伴奏ですが、次の1拍目が4分休符でお休みのため重くなりがちです。 重くならないようにまた手の重みをかけないようにすっと手首を持ち上げ手の力を抜きましょう。

16小節目からは、右手がメロディーです。

ショパンはどの曲でもそうですが、左手が難しく、まず片手ずつ合わせてそれぞれのリズムを体得してから、両手を合わせるとうまくいくかと思います。

左手はワルツのリズムですから、1拍目はもちろん重さがかかり大切ですが、2拍目を少し楽譜より長めに弾くとワルツのリズム感が出やすくなります。 3拍目は次へのステップですから軽やかに弾きましょう。

右手は左手とは別に自由に歌い上げましょう。

ショパンの母国はポーランドですが先日のコンサートで共演したワルシャワ・フィルのヴァイオリニストとチェリストの方がリハーサル時にポーランド語と英語で話しておられました。 ポーランド語は日頃あまり聞く機会がありませんが、言葉の持つリズム感や語感とその国で生まれた音楽は共通した響きやリズムを持つように感じます。

また、子供の頃ワルシャワ音楽院のゲルジョード先生からショパンのレッスンを受けたことがありますが、そのレッスン時にもポーランド語を話しておられた事を思い出しワルシャワ・フィルの方々のポーランド語の響きを懐かしく聞きました。

ショパンの音楽の持つ土臭い雰囲気とポーランド語の語感が似ているなと思います。

ちなみにポーランド語のニエ、ニエ・・・は英語でいうNoなのだそうです。
これもゲルジョード先生のレッスンを受ける時に、当時お習いしていた片岡みどり先生から教わったものですが、ジンクイエン・バルゾーは「どうもありがとうございます」という意味だそうです。

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バッハ平均律クラヴィーア曲集第1巻10番

2016年7月
07 /04 2016
前回に引き続いて今年の全日本学生音楽コンクールの中学校部門の課題曲であるバッハの平均律クラヴィーア曲集第1巻第10番について書きたいと思います。 第10番はホ短調 e mollで書かれています。

プレリュードはゆったりとした曲です。 ゆったりしているため音楽が流れにくいですが、左手の16分音符を2拍を一まとまりとして弾くと音楽が止まらずに流れると思います。 単純に美しい曲ですが、ペダルはあまり使えないかと思います。

右手は2声に分かれていますので、上声部のトリルの声部と中声部の和音の音色を弾き分ましょう。 途中からはPrestoでテンポが変わりますが、あまり早すぎない方が良いかと思います。

続く、フーガは終始16分音符による動きのあるフーガです。 速すぎず遅すぎず心地よい弾きやすいテンポを自分で決めましょう。

今日は午後から秋篠音楽堂にてワルシャワフィル・コンサートマスターのヴァイオリニストとチェリストの方と7月7日の秋篠音楽堂での室内楽コンサートのリハーサルです。

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