ショパンのベルカント奏法

2017年10月
10 /17 2017
発表会でショパンのワルツに取り組んでおられる生徒さんがいらっしゃいます。
ショパンには、子犬のワルツのようにテクニックを駆使した速く軽快な華やかな曲も多いですが、ノクターンのようにゆったりしたスローテンポの曲も多く含まれています。

速い曲の場合は指が動いていない、弾けていないなど自分でもすぐに分かりますが、ゆったりした曲はそんなにたくさん練習しなくても弾けてしまうところもあるので、自分の演奏が仕上がっているのか、仕上がっていないのか、分かりにく面があると思います。

全日本学生音楽コンクールの予選の課題曲を見ても、コンクールの予選では、テンポが速くてテクニックが露わになる難しい曲が課題曲になることが多いですが、ゆっくりした曲でもお勉強するところはたくさんあります。

ショパンの作品では、ショパンは自身が優れたピアニストでありましたので、ピアノをオペラ歌手のように最大限に歌い上げる作風を作り出した最初の作曲家であります。

ベルカント奏法(イタリアのオペラ歌手のベル・カントからそう呼ばれるようになりました)と呼ばれるものですが、これは一朝一夕で出来るものではありません。
ピアノの演奏でレガートに(なめらかに)聴こえるように演奏するのは、簡単に出来そうですが、とても難しいことです。

特に、ペダルをたっぷり使えて弾ける曲ですと、ペダルの響きでごまかされて、一見雰囲気が出ているように聴こえますが、実は指の方はあまり音色が変わっていないことが多いのです。

特にペダルを踏むと、指先が鍵盤の底までしっかり押さえられていない状態になり、フワフワと浮いた状態になってしまっていることが多いですが、音と音をレガートにしようとするためには、脱力しながらも、鍵盤の底まで指先でしっかり押さえられていないと、素の音は実は繋がっていない事が多いです。

鍵盤の底まで捉えたタッチでしっかりした響きを指先のみでピアノから弾き出せるようになると、広いホールでも豊かな良く通る音が出せるようになります。


谷ピアノ教室公式サイトはこちら