べートーヴェン ピアノ・ソナタ第23番 「熱情」

2016年3月
03 /19 2016
ベートーヴェンのピアノソナタ第23番「熱情」は「月光」「悲愴」「テンペスト」などと並んで有名な曲ですが、このソナタはそれまでのソナタと違って、バスの低いF音が使われ、鍵盤中をかけめぐるような幅広い音域が使われております。

当時ベートーヴェンがエラール社の幅広い音域の新しいピアノを手に入れたために、そのピアノの特性を最大限に生かしてこの曲を書いたそうです。

昔、静岡・浜松にある楽器博物館でモーツァルトやベートーヴェンの時代の古楽器を弾いたことがありますが、古楽器は現代のピアノとは全く異なる別の楽器で、その時代を現代に蘇らせてくれます。

さて「熱情」の第2楽章は美しい曲ですが、第1・第3楽章は嵐のような楽章です。 ツエルニーはベートーヴェンの弟子であったためこの「熱情」もツェルニーの練習曲のように多くのテクニックの練習をしなければ弾けない箇所がたくさんあります。 速く弾けるようになるためには、速い16分音符はリズム練習やスタッカートの練習をしたり、メトロ―ノームでだんだんにテンポを上げていくというような細かい練習が必要でしょう。

この曲は東京音楽大学の授業でウイーン国立音楽大学ピアノ科ローラント・ケラー教授の公開レッスンのモデル生徒として弾いたことがあります。 先生は本番へ向けて曲を仕上げていく過程を、過去・現在・未来に捉え、読譜の段階、本番へ向けて仕上げていく段階、本番への最終仕上げと3つの段階に分け、ピアノの練習方法を哲学的に捉えるという講義をされていらっしゃいました。

ピアノの本番へ向けて仕上げていく過程は、スポーツの大会へ向けた練習などと同じで、計画的に積み上げていく過程が必要なのだと思います。

ベートーヴェン 「熱情」 第1楽章♫~谷真子
ベートーヴェン 「熱情」 第2・3楽章♫~谷真子


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